インプラントと歯牙移植を比較！歯を失ったらどちらの選択をすべき？

歯牙移植（親知らずの移植）とは

歯牙移植とは、ほかの歯を移植することによって欠損した歯を補う治療方法です。移植する歯には、主に親知らずが使われます。インプラントや入れ歯、ブリッジとともに、歯を失った際の治療法として実施されています。

不必要で歯周病にかかっていない歯がある場合は、歯牙移植が選択肢に入ります。移植先の場所に移植する歯のサイズがあっていることも条件です。他の人の歯を移植する他家歯牙移植もありますが、感染症のリスクから、現在はほとんどが自分の歯を使う自家歯牙移植となっています。

歯牙移植では、歯根膜という組織を歯と一緒に移植します。歯根膜は歯と骨の間でクッションの役割を果たすため、安定感が得られる点がメリットです。インプラントと比較すると安価な点と、アレルギーのリスクがない点などもメリットといえます。

一方で、インプラント以上に技術面で難しく、予後が不安定になりやすいところに注意が必要です。また、高齢の方の場合、失敗する確率が高くなります。健康で不必要な歯が必要、サイズの問題など、そもそも条件が厳しい点もデメリットといえます。

自分の歯を使う、費用が安いなど、歯牙移植ならではのメリットはたくさんあります。しかし、欠損した歯の治療に歯牙移植が最適かどうかは人それぞれです。表面的なメリットだけに注目して歯牙移植を実施すると、予後が悪くなり後悔してしまうかもしれません。

歯牙移植は条件が厳しく、まずほかの歯の状態を詳細に確認する必要があります。現在の歯の状態や将来の希望によっては、歯牙移植よりもインプラントが好ましいケースがあります。歯科医院に歯の欠損に関して問い合わせた際は、インプラントと歯牙移植のどちらが良いのか、歯医者さんと相談しましょう。